お宮参りの時期はいつ?計算方法は?日程をずらしても大丈夫?
かわいい赤ちゃんと一緒に行う、初めてのイベントとなる「お宮参り」。どこに行こうか、何を着せようかといろいろ悩むものですよね。その中でも「お宮参りって、いつ行けばいいの?」と疑問に思うことはありませんか?実は人によって時期が異なるのがお宮参りの行事。
ここでは、お宮参りという行事についても触れながら、お宮参りの日程についての理解を深めていきましょう。
お宮参りとは、どういう行事?
お宮参りとは、赤ちゃんが生まれて約1ヶ月後、その土地の守護神である「産土神(うぶすながみ)」に赤ちゃんが無事に生まれたことへの感謝と報告を行う行事のことをいいます。
産土神はその子の人生を生涯見守ってくださる存在ですので、赤ちゃんがその土地の一員になったことを認めてもらうことで、こどもの末永い健康と長寿を祈ります。
このため、歴史的にはお住まいの場所から近い、産土神が祀られている「産土神社」へ参拝に行くものでしたが、現在では地元の神社ではなく有名な神社へ出向くことも一般的となりました。
お宮参りではなにをするの?
お宮参りは室町時代から一般化されたとされ、500年以上の歴史がある行事の一つです。だからといって、厳格なしきたりがあるわけではありませんので、例えば通常の参拝のように、お賽銭を入れてお祈りする形でも構いません。
しっかりとしたお宮参りを行う場合は、社殿で祈祷(きとう)をしてもらう方法もあります。神社によって様々ですが、事前予約が必要な場合が多く、また一度に入室できる人数にも限りがある場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
ただ、まだ体力が回復しきっていないお母さんや、赤ちゃんの体調をまずは第一に考えて。無理なく行える、自分たちなりのお宮参りの形を、一度落ち着いて話し合ってみるのも良いかもしれませんね。
お宮参りはいつ行くもの?
お宮参りは、赤ちゃんが生まれてから約1ヶ月後に行うのが一般的ですが、生まれた子の性別によっても少しタイミングに違いがあります。
男の子と女の子の時期や日程の違い
赤ちゃんが「男の子なら、生後31日」「女の子なら、生後32日」に参拝するものとされていますが、地域の風習によっては日取りに違いがあります。
ただ、厳格にその日を守らなければいけないものではありません。まだまだお母さんの体調も戻りきっていない頃、真夏の炎天下や真冬の寒い日に行うのは赤ちゃんのためにもなるべく避けて、万全の体調で望める日取りに決めましょう。
お宮参りの時期の計算方法を確認しましょう
正確にお宮参りの日程を知りたいという方は、子どもの生年月日を入れるだけで様々なお祝い事の日付を計算してくれる便利なサイト「ke!san」を使うと、簡単に日付を把握することができます。
お宮参りと初節句の時期が重なる場合は?
赤ちゃんにとって、外出を伴うものはお宮参りが初めてのイベントになりますが、赤ちゃんの誕生日と性別によっては「初節句」と時期が重なることがあります。
初節句とは、その子にとっての初めての節句のことで、女の子は「桃の節句(ひなまつり)」、男の子なら「端午の節句」を指します。桃の節句は3月3日に行われるため、赤ちゃんの誕生日が1月末~2月頭の場合、一方で端午の節句は5月5日ですから、誕生日が4月頭頃だと、お宮参りと節句の時期が重なることになります。
桃の節句、端午の節句、どちらも江戸時代から続く習わしで、子どもの健康を願うおめでたい行事ですから、お宮参りと時期がかぶってしまう場合でも、どちらもお祝いしてあげられると良いでしょう。もし、遠方のご両親やご親戚を呼べるのであれば、同じ日にまとめて行えるように、お宮参りの日程を少しずらしても構いません。
五節句とは
中国から伝わった季節の節目となる年中行事のことで、
日本人の暮らしに合わせて変化した結果、現在のように5つの節句となりました。
- 七草の節句1月7日
- 春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)を粥にして食べる日。七草に含まれるビタミンCを摂取し一年の始まりを健康に始めるとされています。人日の節句とも呼ばれます。
- 桃の節句3月3日
- 女の子の誕生を祝い、健やかな成長を祝う日。雛人形を飾ってお祝いをすることから、広く「ひなまつり」という呼ばれ方でも広まっています。
- 端午の節句5月5日
- 男の子の誕生を祝い、健やかでたくましく育つことを願う日。鎧兜をまとった五月人形や鯉のぼりを飾ってお祝いします。
- 七夕の節句7月7日
- 願い事を書いた短冊を笹に飾り、織姫と彦星を祭ります。織姫は機織りが上手で彦星は立派な牛飼いであるとされたことから、古くは女性の針仕事の上達と、男性の稲作・豊作を願う日として親しまれていました。
- 重陽の節句9月9日
- 菊酒を楽しんだり、栗ご飯を食べて無病息災や長寿を祝う日。この頃は旧暦が使われており、9月9日は現在の10月中旬頃にあたり、ちょうど菊の季節。行事のも菊が使われたことから菊の節句とも呼ばれています。
お宮参りの時期はどれぐらいずらしても大丈夫?
タイミングやお母さんや赤ちゃんの体調、天候や気温などによっては、生後約1ヶ月でお宮参りを行うのはなかなか難しい場合もあります。もちろん、時期をずらして行うことは構いませんが、どれぐらいずらしても大丈夫なのかは少し気になる所です。
生後1ヶ月の前に行う場合
赤ちゃんが生まれて、退院してから初めて受診する「1ヶ月検診」。産婦人科医の先生による診察を受けて、赤ちゃんが正しく発育ができているかを確認してもらう重要な役割があります。
基本的に、赤ちゃんの体調も、お母さんの体調も不安定な時期であることから、1ヶ月検診を受けるより前にお宮参りを行うことは避けるのが安心です。どうしても、スケジュールの都合で避けられない場合でも、まずは病院の先生にしっかりと相談されることをおすすめします。
生後1ヶ月を過ぎて行う場合
最近は、生後1ヶ月よりもっと後、例えば生後100日目に行う「百日祝い(お食い初め)」に合わせてお宮参りを行うことも増えています。
この頃になると、赤ちゃんの体調も安定が見えていて、お母さんも体力が戻り始めている頃でしょう。遠方からご両親やご親族が集まる予定があるのであれば、一緒に行うことでみんなが集まりやすく、また費用面での負担も軽くなるメリットも考えられます。
無理なく安心できる計画をなにより大事に
古くから伝わる伝統行事と考えると、お宮参りは厳格に執り行わなければと固くなりがちですが、一番大事なのは赤ちゃん、お母さんの体調です。赤ちゃんや参加者の服装など、当日に向けての準備で何かと慌ただしくなることが考えられます。元気に生まれてきてくれたこと、これからの健康への願いを込めた参拝ですから、なおさら自分たちにとって無理のない計画を立てるようにしましょう。